こちら海抜0.1m!

いつの間にかベンチャーに移ってました。住んでるところは海抜0.1m。会社のステージもまだまだ海抜0.1m。

ベンチャーと大企業。どちらに入るのが正解?

ベンチャーと大企業。どちらに入るのが正解なんでしょうね?

どちらも経験しているので自分視点で限られた経験ですが書いてみます。

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大卒してすぐ(すでに20年も前!)東証一部上場の企業に入社しました。いわゆる大企業です。ホテルの大ホールで大規模な入社式が執り行われ、社長が新入社員を前にして長々と語り、代表者が答辞を述べる(これやりました)。そして、一斉に新入社員研修に突入。

当時の流行りだったのかもしれませんが、一週間缶詰にされて、みんな同じ服を着て、大声を出す訓練をしたり、朝起きたらすぐにピチッと布団をたたみ、点呼。ゲームで負けたらチームで走る、もしくは腕立て伏せ。囚人なのか、自衛隊なのかわかりませんが、そんな研修を受けました。個性を消して、集団に入るとはなんなのかの儀式だったのかな?

人事部がどういう思いでこの研修を企画したのかはわかりませんが、とにかくこんなのを受けて現場に配属されました。

現場でも研修は続き、コールセンターで3ヶ月を過ごしてお客様のナマの声を聞いたり、営業現場に出る前に身につけるべきことをしっかりこなし、かつ営業事務的なことをじっくり行いました。

いま考えるとお金かかってるなぁ、お金かけてくれたんだなぁと思います。

 

一方、ベンチャーの場合、ステージの違いやスタンスの違いでいろいろだとは思いますが、研修もそこそこに即実践です。失敗してでも現場に立ち、分からないことは自分で調べ、人に聞き、1件1件対応していく。お金もなければ制度もないし、マニュアルも不完全だったりするので、このようにやるしかないんですけどね。

 

名刺の力、会社名の力も違います。大企業では与信の壁なんて感じたことはないし、というより与信する立場であるのに対し、ベンチャーは与信の壁があります。とくにB2B系商材を扱うベンチャーは、「与信」の壁に苦労します。

商談で順調に話が進んでいるのに、途中で横槍が入り、この取引は進められません、と。ここはもう頑張り云々では切り抜けられない、人の結婚で言えば、お家柄が違うので諦めてください、と言われてスゲスゲと帰らざるを得ない現実があります。

今の会社はここを脱して、与信で引っかかることはなくなりました!でも以前与信でダメですね、と言われたときは悔しかった。くっそー、見返してやると。

ここにも関連しますが、売上規模も大企業とベンチャーとでは異なります。ベンチャーで売上を1億積むのってホント大変。ましてや3億の壁、10億の壁などいろんな壁が待ち受けているうようです。

一方大企業の場合、かつての諸先輩方が築いてきたものがあるからですが、売上1億、10億はざら、今年の売上目標100億です、なんて人もいたりします。当然利益額にも違いがあります。利益額が大きいと投資もできるので、設備も変わってきますし、お給料も違います。

 

たしかにベンチャーは、意思決定は早いし、自由な範囲が広いです。それは、お取引先の数や社員の数も少ないので影響範囲が狭いからです。自由で裁量が広いのは、そこまでかまってあげられないし、制度もないし、みんな同じ小さな船に乗っているので、やることやらなきゃ船がしずんでしまうからです。

大企業の場合、意思決定が遅くなるのは、影響範囲が広いから。一つの意思決定で、たとえば1万人リストラします、なんてことになったら、1万人にとどまらずその家族にも影響がでますしね。もうちょっと小さな意思決定にしたって、自部署完結はできず、他部門にお伺いを立てる必要があったりします。

面接してて、大企業にいて意思決定の遅さが嫌でたまりませんでした、っていうことをよく聞くけど、あなただったら意思決定すぐできるの?って聞いちゃいます。どうすれば早くできますか?って。

 

大企業にもいいところはいっぱいあったけど私自身はベンチャーのほうが居心地がいいな。事業を大きくすることが面白い。大企業に負けないプロダクトを作って、世間に認められる存在になることが面白い。しびれる出来事もいっぱいあるけれど、自分自身と会社の成長をいっぱい感じれるところが面白い。

共感できる方はぜひいらしてください!