社会人になって資格取得に走るのってどうなの?
社会人になると業種・業態にもよると思いますが、学生のころよりも使える時間が少なくなる人がほとんどだと思います。といっても自己啓発には学生時代よりも興味を持つようになり、「資格取得」や「語学習得」に走る方も多いと思います。
今回は、社会人になってから資格取得のために時間を使うべきか?ついて書きたいと思います。
まずは、自分の事例から。
私は社会人になってから米国公認会計士の資格を取得しました。日本では基本的に役立たずな資格です。
なぜそんな資格をとったかというと、大学時代の専攻が財務諸表論で、公認会計士を目指す人が集まるようなゼミだったので会計関連の基礎知識がもともとあったから。また将来経営者になったときに、財務面もしっかり見られるようにしておきたかったから、というのが理由です。
30歳になってから取った資格でもあったので、いまさら監査の世界に飛び込もうとも思っていなかったし、実務経験を一から積んでいくような転職も特段考えていませんでした。
役立たずな資格を取得してなにか得したのか?
そんな日本では役立たず資格とはいえ、いくつか得したことはあります。
- 海外赴任を経験できた。
- 英語を読むことに抵抗がまったくなくなった。
- 事業計画の財務面をしっかり見れるようになった。
- 同期合格の友人が面白い人ばかりで出会えて楽しい。
まとめると「海外(英語)」「財務(事業立上)」「出会い」のボールがどんどん飛んでくるようになりました。
なんだ、役立たず資格っていいながら結構良いことあるんやな、という声も聞こえてきそうですが、資格取得を決意することは大きな問題もあります。
資格取得にあたっての大きな問題とは?
- 時間
- コスト
資格の種類にもよりけりですが、とにかく時間とコストがかかります。
私は、3年ぐらいの期間(仕事柄夜は遅いので、毎朝5時に起きて勉強して土日はフルで勉強)と受験費用(主にハワイで受験していたのでその渡航費も)をめっちゃ使いました。
"mutually exclusive"という言葉が会計にあります。
相互に排他的なという意味です。
受験勉強に当てた時間は、その他得られたであろう経験と相互に排他的です。
もっと別のことに時間を費やしていたら、今とはきっと違う人生を歩んでいると思いますし、知り合っていなかった人も多いと思います。
私自身は結果として、得られたものも十分にあったと思います。しかし、受験勉強を決意するときには、得られるものと、時間とコストを十分に検討すべきです。
自分の使える時間をしっかり天秤にかけて、投資すべきと思えば、その資格が取得できるまであきらめずに走り抜けることが肝要です。途中であきらめるほど無駄なことはないので。資格の学校に通ってみるとわかりますが、ほとんどの人が脱落していきます。おそらく仕事が忙しいから、とかだとは思いますが。諦めが早い人は資格取得なんて目指さないで、起業や副業に直結することを経験していく方がいいと思います。